声が好きなんです
映画のエンドロールのよう
沁みる
カバーが元曲より良いことは少ないのだけれど、これは軽々と超えてきていると思う。
奇妙礼太郎が歌う方が胸に迫るのは何故だろう。
彼には忘れられない恋愛の経験があるのかもしれない。
その、もうどこへもいけない、どこにもいかない思いがこの曲を媒介にして出てくるのかもしれない。
或いは、そう、彼はいわゆる憑依系の俳優のように歌詞で化けるボーカリストなのかもしれない。
両方なのかもしれない。
いろんな「かもしれない」が恋のように音になり、最後には空気に溶けていく。
その余韻まで美しい。