大学1年の4月終わり。正門から大きな時計台を見ながら文学部棟をかすめ銀座通りを学生会館へ向かって歩いていた。昼休みだから学生が溢れかえりサークル勧誘が盛んにおこなわれていた。入学式から2、3週間経つと所属するサークルや部が決まりかけ、GWの新歓イベントを前に最後の追い込みとばかりに上級生が声を張り上げていた。その喧騒の中聞こえてきたのがBNHの「Dream On Dreamer」だった。ひと月前にリリースされた新曲だった。浪人生活を経て希望の大学で希望の学科に入れた僕はこの先に苦難の時代が訪れることを予想だにしていなかった。 #現実と空想
